「地区住民による津波防災対策計画立案のための手引き」について

南海トラフ地震、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震よる巨大津波、日本海の大規模地震による大津波の来襲が予想されている沿岸地区で策定されてる津波防災対策計画の多くは、国のガイドラインを参考にした津波来襲時の緊急対策と応急対策に留まっています。

しかし、2011年の東日本大震災後に各地で生じた巨大防潮堤の建設を巡る大きな混乱を二度と繰り返さないためには、地区津波防災の主役は、当事者である地区の住民であるという考えに基づいて、地区住民の人たちが、自分たちの手で、地区の実情と将来計画を考慮した地区津波防災計画を予め作っておくこと、あるいはそのための議論を深めている必要があります。

その際、各種津波防災対策技術の内容と計画立案に関わるさまざまな知識と情報を分かり易く示す「手引き」が必要です。このように考えていた国際津波防災学会会員有志が津波防災対策検討分科会を2019年10月に立ち上げ、その趣旨に賛同した人たちが集まって、「手引き」の内容についての検討を始めました。

私たちは、4年間の議論を経て取りまとめた制作方針を基に、「地区住民による津波防災対策計画立案のための手引き」を2025年12月まで完成することを目指しています。地区津波防災の主役は、国でも地方行政機関でもありません。あくまでも当事者である地区の住民です。

地区の住民の皆さんが地区津波防災対策計画について日常的に話し合いを続け、各地区の津波防災力を高めるのをお手伝いするために、私たちはこのプロジェクトを進めています。